知識がなくてもOK！Copilotのリリースノートをなるべく簡単に解説してみた【25/11/24分】

Copilotのリリースノートを、一緒に見ていきましょう。
知識がなくてもOK！なるべく分かりやすく解説します。
数が多いので、いったん気になったものを流し読むだけでOKです。

リリースノートとは

追加機能やアップデートのお知らせです。
MicrosoftのAIであるCopilotでは、毎週何かしらのリリースノートが公開されています。
（個人的に楽しみなものは、先頭に「★」をつけています）

→リリースノート：Microsoft 365 Copilotのリリース ノート | Microsoft Learn
→今回取り扱う分：Microsoft 365 Copilotのリリース ノート | Microsoft Learn

【Microsoft 365 管理センター関連】

容量パックを使用して Copilot の使用状況を監視 する [Mac]

概要：容量パックを使用して Copilot メッセージの使用量を前払いし、使用状況を簡単に追跡できるため、予期しない課金の驚きを減らすことができます。
用語解説：Macとは、この場合「Microsoft365管理センター」のことを指します。容量パック（Capacity Pack）とは、「毎月あらかじめ一定数のクレジットを前払いするライセンスパック」です。PPAC（Power Platform Admin Center）とは、Power Platform管理センターのことです。
やり方：Microsoft 365 管理センターでパックを購入→Microsoft 365 管理センターで従量課金制課金を有効化→Power Platform 管理センターのCopilot Chat環境に容量割り当て
詳細：こちらをご覧ください→Microsoft 365 Copilot Chatおよび SharePoint エージェントCopilot Studioプリペイド容量パックを使用する | Microsoft Learn
感想：容量パック（Capacity Pack）が終わったら、結局は従量課金が始まってしまう点には要注意です！

フル コントロールを使用してエージェントの所有権を再割り当てする [Windows、Web]

概要：管理者は、共有エージェントの所有権を譲渡できるようになりました。新しい所有者に完全な編集と削除のアクセス許可を付与し、以前の所有者からすべてのアクセスを取り消すことができます。
用語解説：フルコントロールとは、AIエージェントに対して持てる最上位の権限です。共有エージェントとは、Copilot Studio で作って、複数ユーザーに共有したエージェントです。
やり方：Microsoft365管理センターから、共有エージェントを選択> [所有者の再割り当て] を選択
感想：担当者が異動・退職しても、エージェントの管理権を別の人に移せるので安心だと感じました。一方で、所有権を移すと、前オーナーのアクセスが完全に切れる点には注意が必要です。

ガバナンスを向上するために組織全体のエージェント共有を制限する [Web]

概要：Copilot Studioエージェントの組織全体の共有リンクを作成できるユーザーを管理して、組織の厳格な管理を維持します。
用語解説：Copilot Studioエージェント（旧 Power Virtual Agents）とは、企業が自分で作る、特定業務に特化した「カスタムCopilot」です。
やり方：Microsoft365管理センターから、[共有設定] を更新>組織全体のエージェント リンクを特定のロールまたはグループに制限
感想：例えば、このようなユースケースが考えられます；「部署横断でエージェントを試したいけど、いきなり全社員公開するのはコワい」 →「まずは一部チームだけで使えるよう制限する」

【Microsoft 365 Copilot アプリ関連】

Copilot ノートブックのオーディオの概要をカスタマイズする [Web]

概要：自然言語入力を使用して、Copilot ノートブックからオーディオの概要のコンテンツとトーンをカスタマイズします。
用語解説：Copilot ノートブックとは、AIと一緒に考えながら成果物をつくる「知的作業空間」です。ノートブック内のコンテンツ（ドキュメント、会議記録、ファイルなど）をもとに、AI が 「音声による要約 (オーディオ概要)」 を自動生成する機能が備わっています。こちらのページ内の動画を見ていただければ、イメージが掴めると思います→Microsoft 365 Copilot ノートブックの概要 – Microsoft サポート
使い方：Copilot ノートブックを開く>（なければ）コンテンツを入れる>オーディオ概要を生成する
感想：「ただ要約する」だけでなく 「こういう感じでまとめてほしい／こういう雰囲気で喋ってほしい」と作成者が指定可能となりました。「誰に聞かせるか」によって調整できるため、
備考：週明け試してみて、その動画をシェアします！

【Microsoft 365 Copilot Chat関連】

Copilot Chatの共有メールボックスにアクセスする [Android、Windows、iOS、Mac、Web]

概要：Copilot Chatは共有メールボックスに接続できるようになり、チームベースの会話はより多くの情報と共同作業を行うことができます。
用語解説：Copilot Chatとは、Microsoft 365 のツール上で使えるAIアシスタントとのチャット機能です。共有メールボックスとは、1つのメールアドレスを、複数人が共同で使うためのメールボックスのことです。
使い方：Copilot Chat を開く>プロンプト（指示）を投げる
詳細：こちらをご覧ください→共有メールボックスと代理人メールボックスで Copilot を使用する – Microsoft サポート
感想：共有メールボックスを使っている方には重要なアップデートだと感じました！

改善されたCopilot Chatフィルターを使用してファイルをより速く見つける [Windows,Web]

概要：Copilot Chatで新しいファイルの種類とユーザー絞り込み条件を使用して、結果を絞り込まずに適切なファイルにすばやくアクセスできます。
用語解説：Copilot Chat 内で扱うファイルや情報を条件で絞り込める検索機能のことです。
使い方：Copilot Chat を開く>フィルターを選択する>プロンプト（指示）を投げる
感想：必要なファイルにスピーディーにアクセスできます。週明け試してみて、スクリーンショットをシェアします！

★音声で Copilot と会話してハンズフリー作業を高速化 [Android、Windows、iOS、Mac、Web]

概要：会議の準備、アイデアのブレーンストーミング、仕事に追いつくために、モバイルまたはデスクトップで自然に Copilot と話します。ハンズフリーで作業データを基にしています。
用語解説：なし
使い方：Microsoft 365 Copilot アプリ（または Web/デスクトップ版）を開く>🎙️マイクアイコン をタップ／クリックして音声モードを開始>普通に話す
詳細：こちらをご覧ください→Microsoft 365 Copilotでの音声機能の概要 – Microsoft サポート
感想：移動中や手がふさがっているとき、またはブレインストーミングをしたいときなど… 多くのユースケースが思いつきます！個人的にかなり楽しみな内容です！

【Microsoft 365 Copilot の拡張機能関連】

モバイルでMicrosoft 365 Copilotチャットでカスタム エンジン エージェントにアクセスする [Android, iOS]

概要：モバイル デバイス (iOS と Android) からorganizationのカスタム エンジン エージェントと直接対話できるようになり、外出先で Copilot をさらにワークフローに適応させることができます。 デスクから離れている場合でも、通勤中にタスクを管理する場合でも、カスタマイズされたビジネス ロジックと自動化は常にすぐに利用できます。
用語解説：カスタムエンジンエージェントとは、組織が様々な要素を完全に制御して作る「開発ベース」のCopilotエージェントです。車に例えると、フルカスタマイズできる特注車みたいなものです。
使い方：Copilot Chat を開く>カスタムエンジンエージェントを選択する>プロンプト（指示）を投げる
感想：外出の多い営業職、特に管理業務も兼ねている営業マネージャーにとって嬉しいリリースです。

検出を容易にするエージェント ストアでの拡張検索 [Windows、Web]

概要：Copilot エージェント ストアで適切なエージェントを見つけると、より迅速かつスマートになりました。 入力候補とクリーン結果ページで効率的な検索エクスペリエンスをお楽しみください。無駄な時間を無駄にすることなく、必要なものを正確に見つけることができます。
用語解説：Copilotエージェントストアとは、Copilot 用の AI エージェントを「探す / 導入する / 利用する」ための マーケットプレイス／ストアのことです。エージェントのアプリストアのようなものです。
使い方：Copilot 画面の左画面から「エージェント ストア」を開く>検索する
感想：ドロップダウン形式でサクッと絞れるなど、膨大なエージェントから希望するものをスピーディーに選びやすくなりました。検索コストが少なくなってGoodです！

ガバナンスを向上するために詳細なエージェント メタデータをエクスポート する [Web]

概要：インベントリエクスポートには、機能、データ ソース、作成者の詳細などの豊富なメタデータが含まれるようになり、監査とライフサイクルの制御が強化されました。
用語解説：エージェントメタデータとは、エージェントに関する説明情報（属性情報）です。インベントリエクスポートとは、システム内に存在する対象データをCSVやExcelにエクスポートすることです。
使い方：Microsoft365管理センターを開く>「エージェント管理」を開く>「Excelにエクスポート」をクリックする
詳細：こちらをご覧ください→Microsoft 365 管理センターのエージェント レジストリ – Microsoft 365 admin | Microsoft Learn
感想：管理者向けの機能です。AIに対するガバナンス強化につながります。

モバイルでの宣言型エージェントとしてのメッセージ拡張機能のサポート [Android, iOS]

概要：iOS と Android の Copilot で宣言型エージェントとしてメッセージ拡張機能をサポートし、移動中の生産性を維持します。 これらの拡張機能は、クイック スニペットの挿入、統合アプリへのアクセス、モバイル インターフェイスからプロセスを直接トリガーするなどのワークフローを簡略化します。
用語解説：宣言型エージェントとは、コードを書かず設定（宣言）だけで作成できる Copilot エージェントのタイプです（旧Copilot Studio Lite・新Agent Builderで作成可）。クイックスニペットとは、チャット中にすぐ挿入できる “定型文章/ ミニ情報カード”です。
使い方：組織で宣言型エージェントを作成・公開>モバイルで Teams または Copilot アプリを開く>チャットやメッセージ作成画面で拡張機能を呼び出す
詳細：こちらのページをご覧ください→Copilot のエージェントとしてのメッセージ拡張機能 – Teams | Microsoft Learn
感想：外出の多い営業職、特に管理業務も兼ねている営業マネージャーにとって嬉しいリリースです。

エージェントの統合アクセス許可管理 [Windows、Web]

概要：アプリの依存関係、委任されたアクセス許可、関連するリスクなど、各 Copilot エージェントの詳細なアクセス許可を 1 か所で表示します。 管理者は、ガバナンスとデプロイを簡素化するために、直接同意を付与できます。
用語解説：なし
使い方：Microsoft365管理センターを開く>Copilot→Agents を選択する>Permissions タブを参照する
詳細：こちらのページをご覧ください→Microsoft 365 管理センターのエージェント レジストリ – Microsoft 365 admin | Microsoft Learn
感想：管理者向けの機能です。エージェントのリスクレベルが可視化され、エージェントの承認や配布がコントロールしやすくなりました。

【Microsoft 365 Copilot Studio関連】

組織全体のエージェント共有を 1 か所から制御 する [Web]

概要：管理者は、エージェント ビルダーに組み込まれているエージェントを、organization内の誰でも動作するリンクと共有できるかどうかをきめ細かく制御できるようになりました。ポリシーに従っていることを確認します。
用語解説：エージェントビルダーとは、ノーコードでCopilotエージェントを作れるツールです。≒宣言型エージェントと考えていただければ良いでしょう。（余談ですが、少し前まで「Copilot Studio Lite」と呼ばれていました）
使い方：Microsoft 365 管理 センターを開く>[エージェント >設定] → [共有]を選択する
詳細：こちらのページをご覧ください→Microsoft 365 管理センターのエージェント レジストリ – Microsoft 365 admin | Microsoft Learn
感想：こちらも管理者向けの機能です。過剰な共有（オーバーシェアリング）やシャドーITを防ぐことができます。

【Microsoft 365 PowerPoint関連】

プレゼンテーションのリファレンス Loopまたはページ [Mac、Windows、Web]

概要：Copilot を使用してプレゼンテーションを作成するときに、Loopコンポーネントまたはページからコンテンツをプルして、完全に統合された最新のスライドを作成できるようになりました。
用語解説：Loopとは、チームでリアルタイム共同編集できるコラボレーション基盤です。Microsoft 365の一部として提供されています。
使い方：PowerPoint を開き、Copilotを起動する
感想：これまでは手動でコピペなどの必要がありましたが、直接参照できるようになりました。日常的にLoopを使っている環境においては嬉しいリリースだと思います。

【Microsoft 365 SharePoint関連】

よりスマートな SharePoint 管理のための Copilot スキル [Web]

概要：Copilot を使用して、SharePoint 管理 センターから、複数の条件に基づいて管理タスクと高度なサイト検索に関する詳細なガイダンスを取得します。
用語解説：SharePoint管理センターとは、SharePointを管理するための管理ポータルです。
使い方：Microsoft365管理センターを開く>[管理センター]→[SharePoint]を選択する→プロンプト（指示）を投げる
詳細：こちらのページをご参照ください。→Microsoft 365 Copilot – SharePoint のベスト プラクティス – SharePoint in Microsoft 365 | Microsoft Learn
感想：SharePoint管理センターにおけるCopilotが強化されました。大企業でSharePointを管理する方にとって嬉しいリリースだと思います。
備考：SharePoint、ならびににおけるCopilotは、以下のドキュメントをご参照ください。

【まとめ】

今回は「管理者向け」と「モバイル対応」のアップデートが多かった印象です。
前に述べましたが、特に「音声によるCopilotとの会話」は、個人的には特に嬉しい内容です。

今回も定期的にリリースノートを解説していきます！