
こちらの記事は、アニメから得た学び Advent Calendar 2024の13日目の記事です。
※この記事は、本編のネタバレを多く含みます。ご注意ください!
みなさま、好きなアニメやマンガはありますでしょうか。
私はあります。タイトルにある、『ARMS』です。
この記事では、『ARMS』大好きおじさんである私が、『ARMS』の魅力や『ARMS』から学んだことを語っていきます。
『ARMS』とは
『ARMS』は1997年から2002年まで「週刊少年サンデー」で連載されていた、皆川 亮二先生によるバトルアクション漫画です。
主人公・高槻 涼(たかつき りょう)が、突然巻き込まれた謎の組織「エグリゴリ」との戦いを通じて、自身が「ARMS」と呼ばれる生体兵器であることを知り、仲間たちと共に壮絶な運命を乗り越えていく物語です。
私がなぜ『ARMS』を好きなのか。
以下、3つの理由があります。
①中二病患者が歓喜する言葉選び
②とにかくカッコいい脇役たち
③心を震わせる名言の数々
ここから、それらの理由をくわしく書いていきましょう。
中二病患者が歓喜する言葉選び
『ARMS』といえば(?)、心をくすぐる”中二病ワード”の数々です。
以下、作品を彩る印象的な用語をいくつかご紹介します。
X-ARMY(エグザミィ)
ARMSの脅威を排除するために、敵組織「エグリゴリ」から派遣された強化兵部隊。
かませ犬のかませ犬のかませ犬。(←読んだ方なら分かるはず)
魔王(セイタン)クリフ
X-ARMY(エグザミィ)のリーダー。イケメン。
「私はこう呼ばれているのさ・・・魔王(セイタン)クリフとね!!」
…的な自己紹介で、派手に主人公たちの前に登場します。かっけー。
かませ犬。
チャペルの子供たち
人工的に生み出された実験体たち。
驚異的な頭脳を誇る子供たちで、アメリカの田舎町であるギャローズベルを拠点とします。
敵として立ちはだかるも、最終的には主人公たちと仲良くなります。
しかし、彼らの末路は…。。。。
アサイラム
やべぇ囚人がいるやべぇ収容所。
異能者がウジャウジャ。
強大な敵組織「エグリゴリ」の息がタップリかかっている。
ティンダロス症候群
「彼はティンダロス症候群だったのさ…」「なにっ!?」
デューイ・グラハム博士が、自らの息子を最強のサイボーグ「ネクスト」にするキッカケとなった不治の病。
最近知りましたが、なんと実在しない病気でした。
反物質砲
主人公である高槻 涼の持つ最強のARMS、『魔獣(ジャバウォック)』の能力。
反物質を生成し、あたり一面をゴッソリ消し去る超強力な砲撃です。
ティンダロス症候群と違い、反物質は実在します。
魔弾タスラム
後述するキース・ブルーによる、文字通り命をこめた一撃。
とにかくカッコいい脇役たち
『ARMS』のもう一つの魅力は、とにかく魅力的な脇役たちです。
キース・ブルー
一番好きかも知れないキャラ。いちおう味方。
主人公がこの世に生を受けたキッカケとなる人体実験を主導した張本人。
敵組織「エグリゴリ」に対抗するために組成された組織「ブレーメン」のリーダーです。
わりと序盤に出てきますが、最終決戦ではラスボスかつ彼の父親、キース・ホワイトと対峙。
彼は主人公たちと違い、ARMSの能力を一度使えば死んでしまう不適合者です。
しかし、ARMSの能力を喪失し絶体絶命の主人公たちを守るため、彼は自分の命と引き換えに、能力を発動します。
仲間の制止を無視したこの能力発動シーン―とってもカッコいいですし、泣けます。
ヨハン・ホルスト
シブいおじさん。ちょっぴり主人公サイドに牙をむくも、最終的には味方。
「ブレーメン」ヨーロッパ支部に所属し、「エグリゴリ」に捨てられたサイボーグ部隊「ドラッケン」の隊長。
旧式の装備しかないオールドタイプのサイボーグながら、「エグリゴリ」のサイボーグ研究の完成形である「ネクスト」との戦いでは大善戦。
仲間を鼓舞し、カタログスペックでは大いに上回る「ネクスト」軍団と互角以上に渡り合いました。
腕がちぎれ、頭から流血してボロボロになりながらも、「ネクスト」になり果てた元上司・クラークを倒す大健闘。
その後、力尽きて戦死し、仲間たちのいる天国に旅立ちました。
アル・ボーエン
脇役ではないですが…主人公サイドにいる、超天才少年。
序盤で「エグリゴリ」からの刺客として主人公たちに立ちはだかるも、ミッションに失敗。
共闘した双子の兄弟(ジェフ・ボーエン)があっけなく殺されたことで、所詮エグリゴリの捨て駒だったと認識し、主人公サイドに加わります。
加入当初から精神的な成長が大きく見られたキャラです。
生意気な言動により、直情型で正反対の性格である新宮 隼人(しんぐう はやと)からよくゲンコツをくらっていました。
しかしながら、旅を重ねるにつれ新宮 隼人たちの影響を受け、人間的にも大成長。
頭脳面で主人公たちを、最終決戦までサポートし続けました。
心を震わせる名言の数々
『ARMS』には、心を熱くさせる名言が数え切れないほど登場します。
その中から特に印象的なものをご紹介します。
「最初で最後の私の力を思い知らせてやる!!」
キース・ブルーの能力発動時の言葉。
先ほど書いた通り、彼は一度能力を発動すると、死にます。
文字通り、最初で最後の力ということです。
「誰が何と言おうとオレはオレだ!他人の押し付けた運命なんかに従うものか!!」
実験体として人工的に生み出されたと知る主人公たち。
主人公の高槻 涼は、そんな運命に反発せんと、力強く宣言します。
「神に祈るな!心くじける!過去を思うな!!敵は前にあり!!」
最新鋭のサイボーグである、「ネクスト」軍団との戦い。
そのときにヨハン・ホルストが、部下を鼓舞するときに使った言葉です。
仕事でしんどいとき、私の心の中のヨハンがささやいてくれます(笑)
「なんで世界を敵と味方の二つだけに色分けして考えるんだ。疲れんだろ、そーいうの?」
by 高槻 涼 & アル・ボーエン。
もともとアル・ボーエンに対して、高槻 涼が言った言葉ですが、アル・ボーエンもまた、時を置いて別の人に言いました。成長ですねー。
この言葉により、私は好き嫌いで人をジャッジすることを控えるようになりました。
「考えるだけの天才より、行動するバカが勝つってことだ!」
こちらもアル・ボーエンの言葉。
主人公たちとの旅で得た結論です。成長ですねー。
「人の足を止めるのは絶望ではなく”諦観”、人の足を進めるのは希望ではなく”意志”だとな!」
ベタですが、『ARMS』の中で一番好きな言葉です。
辛いときや諦めそうになるとき、心の中の新宮 隼人がこう鼓舞してくれます。
私の諦めの悪さは、この言葉、つまり『ARMS』のおかげです。
「くれてやる!!」
最終決戦の最終盤。
ふんだんにネタバレを書いてきましたが…
ここはあえて書きません。心が震えました。
『ARMS』はいいぞ
2024年の今、改めて『ARMS』を読むと、20年以上前の作品でありながら、ストーリーやテーマの普遍性に驚かされます。
戦うこと、守ること、仲間との絆、自分自身との向き合い方――どれも現代に通じるメッセージです。
「まだ読んだことがない」という方は、ぜひ手に取ってみてください。
そして、「もう読んだことがある」という方も、再読すればきっと新たな発見があります。
最後に一言。『ARMS』はいいぞ。