【アップデート情報】Azure Copilotのアップデートを誰でも分かるよう解説してみた

Microsoft Ignite 2025で発表された、Azure Copilotのアップデート。
どなたでも理解できるよう、なるべく簡単に説明してみます。

この記事で紹介すること・しないこと

紹介すること:Azure Copilotのアップデート内容の概要説明
しないこと:技術的な内容の深掘り


エンジニアでない方々にも、ざっくりと概要を掴んでいただければと考えております!

そもそもAzure Copilotとは何か

Azure Copilot(アジュール コーパイロット)とは何か。
Microsoftのクラウドサービスである、Microsoft Azure(マイクロソフト アジュール)のAIです。
クラウドの管理を簡単にして、検索・作成・最適化をサポートしてくれます。

以下、実際の画面のスクリーンショットです。
右上の赤枠の「Copilot」をクリックすると、右側にチャット欄が出てきます。
(以下の画面では、今月のコストの予測を質問し、回答をもらっています)

アップデートの背景

そんなAzure Copilotは、Microsoftの年次イベントであるMicrosoft Ignite 2025で大幅強化が発表されました。
この強化の背景には、クラウド導入が進み、複雑化の一途をたどっていることがあります。
人力での管理や対応には限界があり、もはやAIと協力しないと複雑化の速度についていけない、ということです。

アップデートの概要

Microsoft Igniteで発表されたのは、管理ライフサイクル全体をカバーする6 種類の専門エージェントです。
(以下の動画の5分40秒あたりに、6種類のエージェントのイメージが投影されます)

※「そもそもAIエージェントとは何だ?」という方向け:エージェントとは「自分で考えて進めてくれるAI」です。詳しい内容が知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

AIエージェントとは?生成AIとの違いや特徴、活用事例などをわかりやすく解説|SCSK IT Platform Navigator

6種類の専門エージェントは、以下のような自動化を実現してくれます。
まずは何となく雰囲気を掴んでいただくだけでOKです!

移行(Migration): オンプレミスや他クラウドのアプリ・データベースを検出し、AI を使って最適な Azure 移行プランを自動生成してくれます。
デプロイ(Deployment): Azure のベストプラクティスに沿ったインフラ設計を提供してくれます。インフラを構成するコード(ARM テンプレート(※1)や Bicep(※2))を、対話形式で生成・検証してくれます。
オブザーバビリティ(Observability): 監視ツールであるAzure Monitor(※3)のメトリクスやログから、パフォーマンスの問題を迅速に特定してくれます。
最適化(Optimization): コストやCO2排出量の削減機会を洗い出し、オススメのプランを生成してくれます。
レジリエンシー(Resiliency): バックアップや災害復旧計画の達成状況をチェックし、より良くするためのスクリプトを生成してくれます。
トラブルシューティング(Troubleshooting): ユーザーが発見した障害に対し、自動的に原因解析を実施して対応手順を示してくれます。

(※1)ARMテンプレート(アーム テンプレート):Microsoft Azureにデプロイ(作成)するものと構成を書いたファイル
(※2)Bicep(バイセップ):ARMテンプレートをよりシンプルな構文にした言語。余談ですが、ARMテンプレートのARMは「腕」、Bicepは「二頭筋(力こぶ)」いう意味です
(※3)Azure Monitor(アジュール モニター):Microsoft Azureの監視ソリューション。その名の通り、モニタリングしてくれるサービス

始め方と注意点

2025年11月28日現在、エージェントはプレビュー(完成前のお試し期間)扱いです。
この度発表されたエージェントを使用するには、グローバル管理者がAzure Copilot管理センターにて、エージェントのプレビューへのアクセスをリクエストする必要があります。

以下、私の個人環境です。
右下に書かれている通り、現在は保留中になっています。
こちらが承認されると、使えるようになります。


注意点としては、2025年11月28日現在、エージェントの価格は未定であることです。
従来のAzure Copilotは2025年11月28日現在、追加料金なしで利用できます。
しかしながら、エージェントの価格体系は今後発表されるようです。

まとめ

Azure Copilotは、6種類のエージェントにより大幅強化されました。
今後使っていきますので、その際に気づいた点は追って記事にします!

この度のアップデートをより深く知りたい方は、下記も併せてご参照ください。

まずはMicrosoftのブログ記事です。ブラウザの機能より和訳してご覧ください!
Ushering in the Era of Agentic Cloud Operations with Azure Copilot | Microsoft Community Hub


以下の動画では、移行(Migration)に焦点を置いて説明されています。
(「右下の歯車ボタン→字幕→日本語」とクリックいただくと、日本語の字幕が出てきます!)

以下の動画では、オブザーバビリティ(Observability)最適化(Optimization)に焦点を置いて説明されています。