
Microsoft Ignite 2025で発表されたAgent 365。
どなたでも理解できるよう、なるべく簡単に説明してみます。
Agent 365とは何か
Agent 365とは、会社に散らばる Copilot やAIエージェントを、1つの基盤で作る・動かす・管理するための統合プラットフォーム です。
分かりやすく言うと、エージェントを管理するための司令塔ということです。
サンフランシスコで2025年11月に行われた、Microsoft Ignite 2025というイベントで発表されました。
どんなイメージなのかは、以下の動画の8分24秒あたりをご覧ください。
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※「そもそもAIエージェントとは何だ?」という方向け:エージェントとは「自分で考えて進めてくれるAI」です。詳しい内容が知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
AIエージェントとは?生成AIとの違いや特徴、活用事例などをわかりやすく解説|SCSK IT Platform Navigator
なぜAgent 365が必要であるのか
エージェントの数が膨大に増えることが予測されているためです。
エージェントの数は、2028年までに13億まで増えると予測されています。
人口の1/5がエージェントになると予想されている中、以下の問題が出てきます。
「果たして誰がどのように適切にエージェントを管理するのか?」
その回答が、Agent 365ということです。
Agent 365で何ができるのか
Agent 365には、主に以下の機能があります。
良く分からなくとも、まずは何となく雰囲気を掴んでいただくだけでOKです!
一元管理:組織内のAIエージェントを一元管理(※1)できます。組織内のすべてのエージェント(※2)を管理でき、未承認のエージェントを隔離することもできます。
アクセス制御:ユーザーに対して必要なエージェントにのみアクセスさせることができます。
可視化:エージェントの動作など様々なデータを可視化できます。性能測定や分析も可能です。
相互連携:Microsoftの様々なサービスや組織固有のデータと連携するため、エージェントが社員と同じ文脈を共有でき、生産性を高められます。
セキュリティ:Microsoft Defender(※3)との連携で攻撃を検出・阻止し、Microsoft Purview(※4)との連携データ漏洩のリスクを可視化・制御できます。
(※1)一元管理:Microsoft 365 管理センターより管理
(※2)すべてのエージェント:Microsoftのプラットフォームで構築されたもの以外も対象
(※3)Microsoft Defender:Microsoftのウイルス対策ソフト
(※4)Microsoft Purview:Microsoftのコンプライアンス基盤。読み方は「パービュー」
メリットは何か
管理者とユーザーに分けて書きます。
まず管理者にとっては、エージェントの可視化・性能測定・ガバナンス強化ができるというメリットがあります。
要は管理しやすくなる、ということです。
そしてユーザーにとっては、信頼してエージェントを利用できるというメリットがあります。
要は安心してエージェントを使うことができ、エージェント利用のハードルが下がる、ということです。
総じて、組織レベルでのエージェントの利用が進み、生産性の向上に繋がると言えます。
使い方と注意点
Agent365は、2025年11月現在において、利用することはできません。
2025年12月より、Frontierプログラムを通じて提供予定であり、利用にはMicrosoft 365 管理センターよりFrontier機能の有効化が必要です。
また、エージェントごとに固有のID管理やアクセス権設定が求められるなど、IT管理者による新たな運用ポリシー整備も必要となります。
導入時には、利用のための準備とポリシー策定を前もって検討することが重要となりそうです。
まとめ
Agent365は、エージェントを管理するための司令塔です。
組織としてエージェントを本格的に利用・導入するためにコアとなる機能と言えるでしょう。
より詳しく知りたい方は、すでに紹介した動画に加え、下記の動画をご覧ください。
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以下の動画は少し難しいですが、デモを多く含み、大変興味深い内容です!