
※この記事は「ふりかえりアドベントカレンダー2025裏 Advent Calendar 2025」21日目です。
営業現場における振り返りについて、回避したいアンチパターンを紐解いていきます。
前提条件
この記事で書く内容は、4半期/ 上半期・下半期/ 年間など、ある一定の期間における営業活動の成果を他者と振り返るケースを想定しております。
その振り返り、果たして意味は…?
営業は事あるごとに、営業成績や活動の振り返りを行います。
ただ、その振り返りの質は、営業個人によって天地の差があります。
時に、「それは意味があるのだろうか…」という振り返りが行われることも目にします。
その結果、改善や成長の速度も、大きな個人差が生まれると感じています。
この記事では、「あるべき論」ではなく、あえてアンチパターンをまとめることで、振り返りを見直す契機とできればと考えています。
アンチパターン①:とにかく他責である
「お客さんの金払いが悪いから…」
「この業界を攻略するのは難しいから…」
「事務作業で忙しいから…」
最も深刻であるのは、他責マインドをヒシヒシと感じる振り返りです。
私は、他責マインドで成長を遂げた人を見たことがありません。
たとえそれが事実であったとしても、「そのような事実や傾向があるから、●●します」など、思考をめぐらしアクションを考えないことには改善がないです。
営業成績が振るわないときは逃げたくなるものですが、歯をくいしばり、自分にベクトルを向けるべきだと考えます。
アンチパターン②:フィードバックをメモしていない
「次はこうすれば良いのではないか」
複数名の営業が出席する振り返りの場では、先輩社員からアドバイスやフィードバックをもらうことがあります。
そのアドバイスやフィードバックは、最悪フリでも良いのでメモすべきです。
メモしないと記憶や記録に残らないですし、何より先輩社員の「フィードバックしよう」という気持ちが損なわれる可能性があるためです。
全て採り入れるかどうかはケースバイケースですが、よほど酷い職場環境でない限り、第三者の意見は一理あることが多いです。
客観的なフィードバックを無視して同じ過ちを繰り返していると、やがて(この人に言ってもムダだから、やめよう…)となり得ます。
アンチパターン③:キレイな資料作りにこだわりすぎる
振り返りの目的は、行動や営業成績の改善・向上です。
資料作りにこだわりすぎることは、手段と目的が逆です。
そこをはき違えないよう、資料のレイアウトにこだわりすぎることはやめましょう。
…とエラそうに書きましたが、この点は私も幾度となく指摘をされました。
お互い、気を付けていきましょう…!
アンチパターン④:アクションに具体性がない
営業「がんばります!」
先輩「何をがんばるの?」
営業「…(沈黙)」
こんなやり取りを、これまで幾度となく目にしてきました。
せめて5W1Hに沿って、何をやるかを考えるべきだと考えます。
…とエラそうに書きましたが、この点は私も幾度となく指摘をされました。
もともと気合と根性で営業をしており、威勢の良い言葉で自他をごまかし続けてきましたが…。
今の会社に入社してから、見事に見透かされました。
お互い、気を付けていきましょう…!
※このあたりがニガテな方は、「ロジカルシンキング」や「思考のフレームワーク」を学ばれると良いと思います。
アンチパターン⑤:「振り返り=楽しくない」と捉える
これは一番難しいかも知れませんが…。
「振り返り=ヤイヤイ言われて楽しくない場」と捉えると、おのずとやる気や創意工夫は減退します。
「客観的なアドバイスを無料で受けられるトレーニングの機会」などポジティブなものに定義し直すと、おのずと振り返りに身が入ります。
※この主体的な再定義による自発的なやり甲斐の向上は、「ジョブクラフティング」と言われます。
詳しくは、厚生労働省のページをご覧ください。
→コラム2ー6図 ジョブ・クラフティングについて|令和元年版 労働経済の分析 -人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-|厚生労働省
まとめ:意味のある振り返りで楽しい営業活動を!
ここまで、営業活動の振り返りにおけるアンチパターンを書いてきました。
書いてきた内容の逆を行うことで、きっと振り返りが有意義になり、楽しいものになるはずです。
太字で書いた通り、私も幾度となく指摘を受けてきた身です。
共に改善し、楽しくハイレベルな営業活動を目指しましょう!